秀岳荘というのは北海道のアウトドアショップの雄、道産子クライマー達に愛され続けている山の店です。
秀岳荘の魅力は豊富な商品の数々、そんじょそこらの店じゃ適いません。
中でも秀岳荘オリジナルと銘打たれた商品は、アウトドアメーカーのOEM品で品質ばっちりなのに価格はお手ごろという逸品ぞろいです。
大学の頃、みんなお金がないので秀オリ、秀オリといって手にするのはよくある風景でした。
私選ですが、秀岳荘に来たらこれを買え、という商品ベスト5を上げてみたいと思います。
第5位
秀岳荘オリジナルの中でも特に人気の一品。
同じサイズであるアライテントのエアライズ1が40,000円なのに対し、この秀岳荘オリジナルは25,000円。
驚きの安さでしょう?
でも質が劣っているんじゃ、安いのは仕方ないよね。なんて声も聞こえてきますが、その心配は無用です。
何を隠そう、この秀岳荘オリジナルテント、アライテントがOEMしているのです!
つまり品質はエアライズとどっこいどっこいなのに価格は爆下げ。
どんな魔法ですか?秀岳荘さん。未だに不思議でならないんですけど。
サイズも1人用の他に2人用、3人用と、種類は豊富です。
私も秀岳荘オリジナルの2人用を持ってます。
第4位
秀岳荘オリジナルシュラフは多くの大学生を救ってきました。
もし、秀岳荘オリジナルシュラフがあと3000円高かったら、先輩お下がりのゲロまみれシュラフに身を包み、眠れぬ夜を幾夜も過ごさなければならなかったはずですから。
中綿は化繊の700g。
基本的に3シーズン用ですが、冬山も気合いで乗り切った学生も少なくないはず。断言。
OEM先はイスカなので品質に関しては抜群です。
第3位
これは間違いなく逸品ですね。
冬山用のミトングローブなんですが、冬山に求められる要件を満たしたグローブは、これを除いて他にないと言っても過言ではありません。いや本当に。
まず特筆すべきは袖の長さ。
市販のミトングローブは、せいぜいが二の腕の途中までくらいしか袖がないのですが、この秀岳荘オリジナルの袖は肘まで届く長さ。
さらに中綿無し。基本的に3ライナーで使うのがデフォなので、中綿がないほうが融通が利くのです。
しかし、このミトン一つ欠点があって、手のひら側の滑り止めコーティングが洗濯に弱く、1シーズン使用でぼろぼろ剥がれ落ちてしまうのです。
買い換えるなんて余裕のある学生が、そもそも秀岳荘オリジナルを選ぶわけもなく、泣く泣く2,3シーズンを使いまわしただろうことは想像に難くないです。
このロングミトンの逸話ではないですが、優秀さを証明するエピソードが一つ。
私が国立登山研修所で登山研修を受けた話のことです。
登山研修にはプロガイドや山岳遭難救助のプロなどが集まる有意義な物だったのです。
入山前の用具点検として、装備を確認しているときにプロガイドの講師が秀岳荘オリジナルのミトンを見て一言。
「あ~これな~。本当にこの秀岳荘オリジナルのミトンいいよな~」
と、なんとプロのお墨付きを貰ったのです。
それほど、このロングミトンは優秀です。
第2位
夏山から初春のつぼ足まで。
この商品の特筆すべき点はバンドの頑丈さです。
画像を見てもらうが分かると思うのですが、このスパッツのバンドはなんと幅広のゴムでできています。
モンベルや大手メーカーのスパッツは、このバンドの部分にゴム紐が使われている場合が多く、しょっちゅう切れてしまいます。
しかし、このロングスパッツのバンドならそうそう切れることはないです。
というか絶対切れませんし、まず生地の方に穴が開いたりして先にだめになります。
デザインは野暮ったいのですが、実用一辺倒のスタイルは安心感を与えてくれます。
第1位
ダントツでこれですね!
最後の最後に小物袋?一体どんなに優れたスペックが!?と思われるかもしれませんが、何の変哲もない袋です。
パッキングをすると分かるんですが、ザックから物を取り出すときに袋がどれも一緒だと一発で取り出せなくて、余計に時間を食うことになります。
ドラえもんが焦って、あれでもないこれでもないと道具をぽんぽん出す現象は、決して彼の持つ4次元ポケットのみに起きる話ではないのです。
そんな時にいろいろな色の袋があると便利なのは分かりますよね。
私の場合だと、食糧袋、着替え袋、温泉セット袋、コッヘル袋、ストーブ袋、文庫本袋、良く分からない袋、袋入れ袋、の最低でも8色のバリエーションは欲しいわけです。
いろんなメーカーから小物袋は出ていますが、これだけの数を揃えるとなかなかな出費になります。
そんな時は秀岳荘オリジナルです。カラーバリエーションも豊富ですし、用途によって使い分けも可能です。
ネットショップに出ているのはイラスト付きのやつのみですが、実店舗だとさらに豊富な種類があります。
サイズはS.M.Lと幅広く、サイズでも分ければさっきの8種類の袋も簡単にコンプリートできてしまうのです。
私のお勧めは内側にナイロン引きされたタイプの物で、これはネットショップにあるものと違って防水性があります。
これを使っていて一番助かったと思ったのは、食糧入れに使ったときです。
肉や野菜などの他に醤油を市販のボトルのまま入れていたんですね。
テントでザックを開いてみたら、妙に醤油くさいわけです。
醤油まみれの装備を覚悟しつつ、荷物を取り出すと漏れていたのは袋の中だけで、他の物には一切醤油がついていなかったのです。
秀岳荘オリジナル様々ですよ。それ以後も愛用し続けているのは言うまでもありません。
袋の使い方としては???ですが、ある冬の日なんかはテントシューズ代わりに足にはめて、雪の中トイレしに行ったりもいました。
この袋、たまにカラーやデザインがマイナーチェンジされているので、久しぶりに秀岳荘へ行ったら自分の持ってないタイプが出てたなんてことが良くあります。
だから秀岳荘に行くたびに買い足してはどんどん増えていっちゃうんですよね。
どうでしょうか。秀岳荘オリジナルの魅力に気づいていただけたでしょうか?
だんだん、そっけなくも見える「秀岳荘」のロゴが魅力的に見えてきたはずです。
北海道にお立ち寄りの際は是非とも秀岳荘を覗いてみてください。
きっと百ある地方の登山ショップではないことが分かるはずですから。